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レポート/夏休みワークショップ アートうちわをつくろう!2023
今夏、原美術館ARCでは、2つのうちわづくりワークショップを開催いたしました。
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2023年7月15日(土)ろうけつ染めでうちわをつくろう!
群馬県・富岡市出身のアーティスト、大竹夏紀氏を講師に迎え、「ろうけつ染め」でうちわをつくるワークショップを開催しました。これまで多数の美術館でワークショップを開催してきた大竹氏ですが、彼女にとってもうちわづくりは初めての挑戦となるとのことで、限られた時間の中でもきれいな仕上がりにしたいと、材料選びや工程について事前に打ち合わせを重ね、本番を迎えました。
まずは下書き用の染料「青花」を使用し、蝋を置く場所をイメージします。
溶かした蝋で輪郭線を描き、その間に染料を置いていきます。色を重ねたり、水を使用してぼかしたり、大竹氏のアドバイスに耳を傾けながらも、参加者はそれぞれ自分の作品作りに真剣です。
染めた布は木枠から外し、新聞にはさみ、アイロンで高熱を当てて脱蝋します。その後定着液を塗布ししばらく乾かします。
少し時間を置いた後は、水とお湯で軽く洗い、余分な薬液や残った蝋を取り除きます。高温を当てると色もきれいに浮き上がり、大竹氏曰く「染色をやっていて、この作業がいちばん好き。みんなに見てもらえないのが残念だな~」とのこと。※こちらの工程は大竹氏が作品を預かりバックヤードで行いました。
比べてみると発色が良くなっているのが分かります。最後はふたたびしっかり水分を取り除き、裏に接着芯を付け、うちわの骨に張り合わせて完成です。
午前の部、午後の部、それぞれ個性的なうちわに仕上がりました。
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開催概要
日時:2023年7月15日(土)10:00-/14:00- 所要時間約120分
会場:原美術館ARC内 回廊スペース
対象年齢:小学生以上
参加費:2,000円
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2023年7月22日(土)、23日(日)、24日(月)アートうちわをつくろう!
「ろうけつ染め」に続き、翌週には和紙を自由に染めてうちわを作るプログラムを3日間開催しました。
折りたたんだ和紙に染料を含ませ、にじみを楽しみながらさまざまな色に染め上げます。
こちらのワークショップはこどもから大人まで気軽に参加できるのが良いところです。美術館で「美術を観る」「知る」「学ぶ」だけでなく、作品を「作る」ことの愉しみを体験し、アートをもっと身近に感じていただく機会になればと企画しています。嬉しいことに、毎年参加するリピーターさんも増えてきました。
真夏とはいえ高原の涼しい風が吹き抜ける回廊スペースでのワークショップ、美術館での作品鑑賞と共にひと夏の思い出になったでしょうか。今年も多くの方のご参加ありがとうございました。
昨年のレポート:夏休みワークショップ アートうちわをつくろう!2022
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開催概要
日時:2023年7月22日(土)、23日(日)、24日(月)
各日10:00-/13:00-/15:00- 所要時間約40分
会場:原美術館ARC内 回廊スペース
対象年齢:制限なし
参加費:600円